循環器疾患は我が国の主要な死因の1つで、単に死亡を引き起こすのみでなく、急性期治療や後遺症治療のため個人的にも社会的にも負担が増大しています。
循環器疾患の発症には生活習慣が深く関与していることが明らかとなってきています。そのため、危険因子をもつ多くの人々が病気の方向に向かわないようにする発症予防対策の視点が重要とされています。 下肢静脈瘤や深部静脈血栓症も循環器疾患の一部と言えますが、当院では、2020年6月から、12誘導心電図やABI検査に加えて、新たに、心エコー、胸腹部レントゲン撮影、24時間ホルター心電図や院内迅速血液検査などの検査設備を充実させ、循環器疾患全般を内科的に管理・治療させて頂きます。見落としの無いように注意して、日々の診療や各種検査を行い、カテーテル検査や手術など高度な設備・スタッフを要する診療が必要な時には適切に関連病院あるいはご希望の病院にご紹介させて頂きます。
循環器疾患の症状としては、胸痛などの痛み、息切れ(呼吸苦)、動悸、浮腫み(足、その他)、などが大きく挙げられます。
また、症状がなくても、高血圧、高脂血症、糖尿病など、いわゆる成人病で、動脈硬化性疾患である心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・下肢末梢動脈疾患・慢性腎臓病につながる危険な素因が見つかった場合にも、それは治療の対象となってきます。
それぞれの問題点に沿って当院での診療の流れをお示しします。
**また、当院では、上記のような症状があって循環器疾患を疑ったり心配したりする方だけでなく、すでに治療を受けられていて慢性期に入り通いやすい通院先をお探しの方々も広く受け入れておりますので、よろしくお願いします。
代表的でこわい疾患は、狭心症や心筋梗塞です。これは、主に動脈硬化が原因で起こります。
当院では、診察のほか、心電図、胸部レントゲン検査、ホルター心電図、心エコーが行えます。冠動脈CTや負荷試験が必要な場合は、関連病院に紹をします。
その他には、大動脈瘤や心臓弁膜症なども痛みを起こし得ます。
もちろん、心臓以外の肺や食道、それ以外の原因も考えられます。
この部分の痛みで一番心配なのは大動脈瘤です。
当院では、診察のほか、胸部レントゲン検査、心エコーが行えます。造影CTやMRAが必要な場合は、関連病院を紹介します。
また、狭心症や心筋梗塞の痛みが背中側に広がることもあります。 もちろん、心臓以外の肺や食道、それ以外の原因も考えられます。
この部分の痛みを起こす代表的な循環器疾患でこわいのは腹部大動脈瘤です。
当院では、診察だけの評価になります。腹部造影CTなどが必要な場合は、関連病院を紹介します。
また、消化管を養う動脈の狭窄や閉塞も、激しい痛みを起こします。 もちろん、この部分の症状の原因の大半は消化器系疾患によるものです。
循環器疾患による息切れは、左心不全によって起こります。左心不全は、心臓弁膜症や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、その他で起こります。
当院では、診察のほか、心電図、胸部レントゲン検査、心エコーが行えます。手術などが適応となれば、関連病院を紹介します。
もちろん、肺疾患によっても起こります。
脈が、「乱れる」、「速い」、「遅い」、「飛ぶ」、「強く感じる」などがあります。
当院では、診察のほか、心電図、ホルター心電図、が行えます。カテーテル検査やアブレーション治療が必要な場合は、関連病院を紹介します。
片側であれば、その脚のみの問題(静脈やリンパの流れに問題があるなど)が考えやすく、両側であれば、全身的な問題(日常生活での体位、心不全や腎不全など)である可能性が高くなります。
当院では、診察のほか、下肢静脈血管エコーや血栓の有無を調べるDダイマーという血液検査を迅速に行えます。多くの場合、外来で治療可能ですが、点滴治療やカテーテル治療が必要な場合は、関連病院を紹介します。
当院では、診察のほか、血液検査、胸部レントゲン、心エコーなどを行えます。それでも原因がはっきりしないような場合は、関連病院を紹介します。 もちろん、そのほかの疾患(悪性腫瘍なども含む)でも、浮腫みやすくなります。
現在の血圧の基準は以下のようになっています。
当院では、食事指導や薬物治療を主に行っています。
高脂血症については、現在、主にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の値をコントロールすることが最も重要であるとされています。
糖尿病は内分泌疾患の代表的なものであり、当院の専門分野ではありません。しかし、糖尿病が循環器疾患(特に動脈硬化性の冠動脈疾患や脳梗塞、末梢動脈疾患など)の進行に密接に関係し、現実的に多くの循環器疾患患者様に糖尿病が見られます。 一人の患者様の視点から考えた場合、いろいろな御病気がおありでも、可能な限り集約し一元化して同一の施設でそういった疾患が管理されるのが理想的です。
当院では、食事指導や薬物治療を行っています。